Image Credit:SpaceX wants to join the FAA as defendant in environmental groups’ Starship lawsuit

4月にスペースXがスターシップの初のフル統合フライトテストを行いましたが、失敗に終わりました。同社は分離の失敗により宇宙船を爆破し、周囲の繊細な生息地に散乱する残骸や、5万平方メートル以上に及ぶ土地に火災を引き起こしました。これに対して、環境と野生生物のNPO団体は、スペースXのテキサス州ボカチカの打ち上げ場における環境への影響を連邦航空局(FAA)が評価しなかったとして、FAAを訴えました。このため、スペースXは、被告側として加入するように裁判所に申し立てを行いました。一方で、原告側は、スペースXが訴訟に参加することには異議がない旨を示しています。

訴状によれば、FAAはスペースXに対して環境対策に関する調査を行いながら、環境影響評価(EIS)調査を実施しなかったため、国家環境政策法に違反したとしています。一方、スペースXは、訴訟が同社に与える影響について詳しく説明しました。原告側は、スターシップの打ち上げ許可を取り消すことを求め、FAAにEIS調査を実施するように迫ります。スペースXはこのような訴訟により、「スターシップ/スーパーヘビープログラムのさらなるライセンス化に重大な遅延が生じる可能性がある」と警告しており、NASAや軍との既存契約や、スターシップのバリアント型がアメリカ人を月に運ぶ予定であることを示しました。

スペースXのCEOであるイーロン・マスク氏は、スターシップの失敗について「われわれの知る限り、環境に実質的なダメージがあったわけではない」と述べています。スペースXは、次の打ち上げ試み前にさらにテストを準備しており、最新型のプロトタイプをテキサスのスターベースにあるサブオービタルパッドに移動して、静的な火災試験を行う予定です。


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2021年4月、宇宙船Starshipに関する初の統合飛行テストが実施されましたが、不完全な結果となり、分離障害により宇宙船が発射台で爆発し、多大な環境被害が発生しました。これに対して、環境保護団体がFAA(米国連邦航空局)を訴え、FAAが環境影響評価(EIS)を実施せずに打ち上げを許可したことで国家環境政策法に違反したと主張しています。スペースXは、訴訟に対する回答書で、自社の権益を守るため、FAAと一緒に被告に名指しで加わるよう求めています。また、訴訟の結果がスペースXにとって大きな悪影響を与えるとしています。現在、スペースXは再度のテストを進めています。

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SpaceX wants to join the FAA as defendant in environmental groups’ Starship lawsuit

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